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銀河旋律

作者: 成井豊恋愛SF感動

銀河旋律』の上演時間と人数

男:3人

女:6人

その他:

総人数:9人

上演時間:60分

あらすじ,概要

民間人が提供するタイムトラベルで、 個人が歴史改変してしまえることが問題視されている日本。 人気ニュースキャスターの柿本は番組収録中に、 自分の過去が改変された際に起こるめまいに襲われた。 同時刻にめまいが起こった恋人のはるかと記憶を擦り合わせたところ、 二人の馴れ初めが改変されてしまったことが判明する。 誰が犯人で、その目的が何なのかをを探っているうちに、 またしてもめまいが起こり……。

銀河旋律を読んだ感想

もしタイムマシンが実用化され、 個人が容易に過去の改変が出来るようになってしまったら? そんな日本で繰り広げられる三角関係を追う作品です。 タイムトラベルの利用法として誰もが一度は考えるだろう、 と思える犯人の動機はいたってシンプル。 「まあ、やれるなら、やるよね」と共感さえ持てます。 持てますが、それを実践してしまうのには少し引いてしまいました。 それだけ犯人のヴィランとしての魅力が、 強烈に表現されているということでもあるでしょう。 しかしそれ以上に、主人公柿本の実直な想いが衝撃的です。 改変前と改変後の自分と周りの人の変化、そして、 それに伴う葛藤の先で柿本は動きます。 世界観に則った、決して大々的ではない個人レベルの事件において、 「そのためそこまでできるの?」と感じてしまう行動力には脱帽です。 柿本も犯人もどちらも目的のために作中の法を破ってはいますが、 やはり主人公の一本気な姿の方に胸を打たれてしまいました。 (悪い意味ではなく)頭を空っぽにして柿本の激情に心を委てみると、 銀河旋律をより楽しく読み取ることが出来るだろうと思います。 ストーリーの途中、はるかが教師を務める学校の生徒達が、 告白するかしないかでやいのやいのしているシーンが挟まれ、 そこでこの作品のもう一つのテーマとも言える「短歌」が掘り下げされます。 古典としての短歌に秘められた歌人の想いが、 過去の改変とその先にある人間模様に絡んでいくのが美しいです。 作中で詠まれる短歌を調べれば、 登場人物の感情を深く解釈できるかもしれません。 スピーディーで激しい展開を、短歌の趣きで優しく支えるているような、 そんな物語でした。

成井豊さんのプロフィール

銀河旋律の作者、成井豊さんの情報はまだありません。ぜひ情報をご提供いただけますと幸いです。

銀河旋律』の台本入手方法

この戯曲、成井豊銀河旋律』はwebサイト上で無料で公開されています。
下記のURLからぜひ一度ご確認ください。
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また、成井豊銀河旋律』はアマゾンや書店などで購入することができます。

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本で購入して読んでいただけますとより一層楽しめると思います。ぜひ一度お手にとってみてはいかがでしょうか?

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